競馬のオープンとリステッドの違いとは？知っておきたい競走クラスの基礎

2025 8/05

2025年8月5日 2025年8月5日

競馬におけるオープンとリステッドの違いを理解しよう

競馬の世界では「オープン」と「リステッド」という言葉をよく耳にしますが、実際の違いを知っておくことで、レースの楽しみ方がより広がります。

オープン競走とリステッド競走の基本的な区分

オープン競走は、主にこれまでの成績や収得賞金によって出走資格が設けられていない競走で、最も高いクラスにあたります。一方、リステッド競走は、オープン競走の中でも特別に認められたレースで、重賞より格下ですが、一般のオープン特別よりは上位に位置づけられています。

たとえば、オープン競走の中には重賞やリステッド、オープン特別などさまざまな種類があります。それぞれのレースには、格付けや出走条件の違いがありますが、リステッド競走は海外でも通用する評価基準に基づき、日本では2019年から正式に導入されました。リステッドは、重賞競走とオープン特別の中間に位置し、競走馬の評価や今後の進路に大きく関わるレースとなっています。

リステッド競走が重賞やオープンと異なるポイント

リステッド競走は、重賞よりも格下ですが、通常のオープン特別よりは評価が高いとされています。重賞は、G1・G2・G3とグレードごとに明確な格付けが設けられており、国際的な基準でランク付けされています。リステッド競走は、このグレード制の下に位置し、国内外で認知されやすい特徴があります。

また、リステッド競走には、重賞と同じく馬券の発売方法や賞金額などで特別な基準が設けられる場合があります。これにより、リステッドで好成績を収めた馬は、次の重賞レースや海外遠征を目指すうえで重要なステップとなります。特に近年では、リステッド競走での成績が血統評価やセリ市場でも重視される傾向にあります。

競馬ファンが知っておきたいリステッド競走の位置づけ

競馬ファンにとって、リステッド競走は「将来のスター馬が登場するかもしれない注目レース」として位置づけられています。重賞レースを目指す有力馬や、重賞では少し力が及ばない馬たちが集うため、予想の幅が広がるのも特徴です。

また、リステッド競走で勝利した馬は、今後の進路や競走成績によって重賞へのステップアップが期待できます。これにより、ファンはレースごとの馬の成長や次なる活躍を追いかける楽しみが増します。「どの馬が次に飛躍するのか」「リステッドで光る新星は誰か」といった視点で観戦するのもおすすめです。

リステッド競走の特徴と役割について

リステッド競走は、重賞と一般的なオープン特別の中間に位置するレースです。その特徴や役割を知ることで、競馬の奥深さをより感じることができます。

リステッド競走の定義とグレード制との関係

リステッド競走は、重賞競走（G1・G2・G3）に次ぐ位置づけのレースです。グレード制は、一定の基準を満たしたレースに「G1」「G2」「G3」などの格付けを与えますが、リステッド競走はこの中には含まれず、「Listed」と呼ばれる独自のカテゴリーになります。

グレード競走ではないものの、リステッド競走も一定の競走成績や施行条件、賞金額といった基準をクリアする必要があります。そのため、単なるオープン特別とは異なり、馬の実力や将来性を測る目安になるレースとして重要な役割を果たしています。こうした背景から、リステッド競走での好成績は、次のステップに進むための大きな評価材料になります。

リステッド競走が導入された背景と目的

日本でリステッド競走が正式に導入された背景には、国際的な競馬基準に合わせる必要性がありました。世界各国では、グレードレースとともにリステッドのカテゴリーが定着しており、馬の国際的評価や売買がスムーズに行えるようになっています。

リステッド競走の目的は、重賞とは異なる評価軸を設けることで、より多くの馬にステップアップのチャンスを与えることです。とくに、重賞には届かないが高い実力を持つ馬が、その力を発揮しやすい場として機能しています。これにより、競馬全体のレベルアップや、馬の流通・取引の活性化にもつながっています。

リステッド競走の勝利がセリや血統評価に与える影響

リステッド競走での勝利は、馬の価値を高める重要な要素となります。特に、競走馬のセリ（オークション）や繁殖馬としての血統評価において、リステッド勝ち馬は高く評価されやすい傾向があります。

たとえば、セリ市場では「重賞勝ち」や「リステッド勝ち」という実績がカタログに記載され、購入希望者の注目度が上がります。血統評価の面でも、リステッド競走の勝利は次世代を担う馬づくりにおいて大きなアピールポイントとなります。こうした実績は、馬主や生産者にとっても今後の投資判断に直結する重要な指標となっています。

オープン競走の基礎知識と注目ポイント

競馬のオープン競走は、トップレベルの馬が集まるレースです。オープン入りの条件や、リステッドとの違い、地方競馬での扱いなどについて知っておくと、レース観戦がさらに面白くなります。

オープン入りまでの流れと条件

競走馬がオープン競走に出走するまでには、いくつかの段階があります。まずは新馬戦や未勝利戦、条件戦で実績を積み、一定の賞金を獲得することでオープンクラスへ昇格します。オープン入りの基準は、日本中央競馬会（JRA）では獲得賞金の累計が一定額に達することが条件となっています。

一般的な流れは以下のとおりです。

新馬戦・未勝利戦
1勝クラス（旧500万下）
2勝クラス（旧1000万下）
3勝クラス（旧1600万下）
オープンクラス

このように、下位クラスで勝利を重ねて賞金を積み重ねることで、最終的にオープン競走にチャレンジできるようになります。オープンクラスに到達した馬は、重賞やリステッド競走、オープン特別など、より大きな舞台での活躍が期待されます。

オープン特別とリステッドの違いを比較

オープン特別とリステッド競走は、いずれもオープンクラスの馬が出走できるレースですが、いくつか明確な違いがあります。

項目	オープン特別	リステッド競走
格付け	特になし	Listed
賞金	リステッドより低め	やや高め
評価・実績	国内限定	国際的評価

このように、リステッド競走は国際的な評価や馬の価値向上につながりやすい特徴があります。オープン特別は国内での活躍が中心ですが、リステッドは将来的な重賞挑戦や海外遠征の足がかりとしても重要な役割を担っています。

地方競馬と中央競馬におけるオープン競走の違い

中央競馬（JRA）と地方競馬では、オープン競走の仕組みや開催状況が異なります。中央競馬の場合、オープン競走は年間を通じて多数実施され、重賞やリステッド競走、オープン特別と幅広い選択肢があります。

一方、地方競馬のオープン競走は、各地方競馬主催者による独自の条件や格付けが設けられている場合が多く、地域ごとに特色があります。また、地方競馬のオープン競走は、中央競馬で実績のある馬やこれから中央入りを目指す馬の登竜門としても機能しています。中央・地方それぞれの特徴を知ることで、より多角的に競馬を楽しむことができます。