「複勝ってどんな馬券?」
「複勝はどんな時に買うの?」
「単勝と合わせて複勝を買う人がいるのはなんで?」
競馬をやらない人でも複勝馬券は聞いたことがある人も多いかと思います。しかし、実際に複勝を買おうと思っても配当金が安すぎて買う時が分からないという人も多いはず。
この記事では、複勝とはどういう馬券なのかからはじまり、買う際に知っておきたいルールについて紹介します。
競馬のベテランでも使う、単勝と併用して複勝を買う方法についても解説します。なぜ複勝を選ぶのかといったポイントが分かり、真似するだけで効率的な馬券を買えるようになるでしょう。
複勝とは?3着以内に入る馬を当てる買い方!
競馬は最大で18頭が同時に競走をします。複勝馬券はその中で1頭、3着以内に入る馬を選ぶ馬券の買い方です。
基本的には選ぶ馬は1頭で良い点、3着以内なら当たりという分かりやすさからも、馬券入門者にもおすすめな買い方です。レースを観戦する際にも、応援する馬を見つけやすいので競馬の楽しみを存分に感じられます。
また、単勝や複勝は競馬の基本的な買い方なので、覚えると他の馬券種へ応用が効きます。複勝のルールを覚えることで、やがて馬連や3連複といった難しい馬券にも挑戦ができるでしょう。
ただし、当てやすい複勝馬券にもメリットやデメリットがあります。複勝の特徴を押さえて、適切な場面で使えることが理想的です。以下に、複勝の特徴を紹介します。
複勝は全馬券種で一番当てやすい馬券!
馬券にはさまざまな種類がありますが、複勝は全馬券種の中で1番当てやすい馬券です。単勝は選んだ馬が1着でなければ外れですが、複勝は3着以内なら当たりとなるため的中の範囲が広いのです。
競馬には、人気という形でファンの支持率が表示されます。支持率が高い馬ほど3着以内に入る確率はとても高く、人気所を選べばかなりの高確率で当てることが可能です。
また、3着まで大丈夫という点から、精神的な余裕が生まれやすいので冷静に予想を組み立てられます。次こそはなんとしても当てたい、という気持ちは冷静な判断ができず適当な買い目になりがちです。
余裕をもって予想ができる点も含めて、3着まで当たりとなる複勝は全馬券の中でもっとも当てやすい馬券です。しかし、当てやすいがために生まれるデメリットももちろんあります。
当てやすい分、配当金は安い!
複勝は馬券の中で1番当てやすい分、当たった時にもらえる配当金は安くなってしまいます。複勝を買う際には、まずオッズの確認は必ずするようにしましょう。
断然人気馬だから間違いなく当たる、考え方はもちろん間違ってはいませんが、同じことを多くの人が考えますね。競馬の配当金は人気がある馬ほど安くなるので、断然の人気馬だけ選んでも全然儲からないといったことが起こります。
例えば、誰もが知る有名な馬「ディープインパクト」。圧倒的な強さのディープインパクトは、2005年の菊花賞で誰もに勝つと思われ人気を集めました。その結果、複勝の配当金は1.0倍。100円買って当たったら100円返ってくる元返しという現象がおこったのです。
分かりやすい例で紹介しましたが、元返しは特別なレースだから起こるわけではなく、どんなレースでも普通に考えられることです。当てたくて複勝を選ぶのは間違いではありませんが、オッズは必ず確認しないといけません。
複勝オッズに幅がある理由
オッズとは、馬券が当たった際に払い戻される金額を倍率で表した数字です。オッズの倍率は人気がある馬ほど低くなり、あまり注目を集めていない馬ほど高くなります。
競馬の払い戻し金額は主催であるJRAが約25%を取り、残りを馬券的中者に山分けするシステムとなっています。そのため、人気のない馬券が当たった場合、人気所に集まっていた多くの金額が少ない人数に払い戻されることになり、高額の的中となるのです。
しかし、複勝の場合には当たりが3通りあり、いくら払い戻すかは売り上げが確定するまでオッズも確定できません。
そのため、複勝のオッズは○、○〜○、○と幅を持たせたオッズを表示しています。見方としては、オッズの下限と上限を確認して、自分が選んだ馬に加え人気所で決まれば下限に近いオッズが、穴馬がくれば上限に近いオッズとなると考えておきましょう。
複勝の買い方ガイドライン!予想のコツを紹介!
複勝は配当金額の安さから、あまり注目を浴びることがない馬券ではありますが、全馬券種の中で一番当てやすい馬券であることは間違いありません。
競馬で勝負をしていく上で欠かせない馬券であると言えるでしょう。そのため、複勝で勝負し、儲けを出すためにはある程度の軍資金と予想のコツをおさえる必要があります。
例えば、1000円で1.5倍の馬を買い当たったら500円の勝ちですね。しかし、次のレースで1000円負けたら500円の負けになります。
1.5は倍の配当を当て続けることは意外と難しく、これでは、複勝の的中率を活かした買い方とは言えません。確率を高めるために予想のコツを活かし、ある程度の軍資金を活かすことで複勝の強みを最大限に発揮します。
複勝で勝てるレースを選ぶ!
複勝で勝負をする際には、第一にレース選びを徹底しましょう。複勝は偶然の当たりを狙うレースではなく、勝てる確率の高いレースで勝負する必要があります。
上記でも触れましたが、1.5倍の配当でも狙って当て続けることはとても難しいのです。そこで、少しでも当たる確率を高めるためのレース選びとして、まず出走頭数の少ないレースに注目をします。これは、出走頭数が少なければ単純に当たる確率が高くなるためです。
複勝であれば、出走頭数が少なくても多くてもオッズはそれほど変わりません。であれば、当たる確率の高い方が得であることは間違いありませんね。
ただし、出走頭数が7頭以下のレースは避けるようにしましょう。出走頭数が7頭以下のレースは的中が2着までなので、逆に的中範囲が狭くなってしまいます。
「レースに勝つ馬」よりも「3着以内は外さない」馬を選ぶ!
複勝で狙う馬を選ぶ際には、レースに勝てる馬を選ぶという考え方よりも、3着以内は間違いないという馬を選ぶ考え方の方が上手くいきます。競走馬は、勝つときは印象的に勝つけど負ける時には3着以内にも入らないといったタイプが多く存在するためです。
さらに、もちろんオッズと相談することになりますが、出来るだけ1~3番人気までの馬を選ぶと良いでしょう。競馬のレースは90%以上が1~3番人気が3着以内に入ります。人気所が3着以内に入らないレースは10回走って1回しかないということです。
人気所の確率を考慮した上で、馬自体の勝率を確認してみましょう。勝率は参考にしている競馬サイトや新聞に必ず記載がしてあります。(新馬戦など競走経験のない馬は除く)
人気 | 勝率 | 2着率 | 3着率 |
1番人気 | 30% | 15% | 10% |
2番人気 | 20% | 15% | 10% |
3番人気 | 10% | 10% | 30% |
具体例として、上記のような成績の馬を選ぶ際に単勝で狙う馬は1番人気の馬となるでしょう。しかし、複勝で狙いたいタイプは、3着までに入る確率が最も高い3番人気の馬となります。
複勝の買い方に「必勝法」はない!
ネット上には競馬の必勝法として複勝を進めているサイトをよく見かけます。これは、複勝の的中率の高さに目をつけたものとなりますが、複勝だからといって、必ず勝てる「必勝法」は存在しません。
必ず勝てる方法があるのなら、わざわざオッズを下げるかもしれない方法を人に教える必要はありませんね。信用のできない競馬情報サイトの「必勝法」といった言葉には注意をしてください。
しかし、必勝法と言えるものはないにしろ、限りなく的中率を高くしていくことは可能です。下記に紹介する複勝転がしもふくめ、さまざまな手法を効果的な場面で利用することは勝率を上げるために有効な方法であると言えるでしょう。
複勝を当てるために必要な知識は下記の記事でまとめているのでぜひご覧ください。
>>競馬の複勝に必勝法は存在しない!しかし、的中率を上げる方法はある!
複勝転がしは少額から楽しめるけどリスクも理解する
複勝の手法としてもっとも有名なものは「複勝転がし」でしょう。複勝転がしは少ない元手からでも大きな配当金を狙うことができる効果的な手法です。
複勝転がしについてご存知ない人は、こちらの記事で紹介しているのでぜひご覧ください。
>>競馬の複勝転がしは鋼のメンタルが必要!成功を続けるポイントを紹介!
複勝転がしは、少額からでも大きな金額を狙えます。成功を続けることができればかなり大きな金額を狙うことも夢ではありません。
ただし、続けるにはかなりの精神力が必要となります。転がしを続ける際には必ずリスクも理解して挑戦してください。転がしに挑戦する際には、実際に成功している例や確率を高める方法を見てみることをおすすめします。
複勝の鉄則は「勝ち逃げ」!
複勝で大きな勝ちを狙う上で、もっとも重要なことは勝ち逃げです。複勝転がしにおいても、ヤメ時をはっきりとすることで勝ちにつながると言えるでしょう。
競馬には控除率といって、馬券の購入額から20~25%を主催のJRAが差し引くシステムがあります。これにより、長期的に馬券を買っていると自分の馬券収支も控除率を差し引かれた80~75%に近づいていきます。
例えば、1番人気の馬を3回連続で当てたとします。続けて1番人気を買っても大体は外れてしまいますね。長期的に見てもこれと同じことが起き、長くやるほど実は負けているといった現象になっています。
控除率の壁を突破することはとても難しく、一部の競馬勝ち組だけしかいません。出来るだけ勝ちに近づくために意識することは調子の上げ下げを見極め、買っているときにやめる、勝ち逃げのみだと言えるでしょう。
競馬のベテランに共通する買い方・単勝と複勝の併用買い
みなさんは異なる馬券種を組み合わせて買う「併用買い」を試したことがあるでしょうか。単勝と複勝の併用買いは、競馬ベテランもとてもよく使う効果的な買い方です。
自分が狙いを定めた馬から、配当の高い単勝と、配当は安めだけど的中率の高い複勝を同時に買う買い方です。同時に買うことで、1着は取れなかったけど2~3着に入れば単勝購入分の損失を複勝でカバーできます。
つまり、この買い方で利益を出していくのは単勝馬券です。複勝はあくまでも保険馬券のイメージとなります。しかし、長期的に馬券を買う上では保険馬券のありなしは収支に大きく影響してくることでしょう。
ここからは、単勝と複勝を併用する際の買い方のポイントや注意点をまとめて紹介します。
単勝と複勝の併用時には狙い馬を1頭に定める
単勝と複勝の併用買いをする際には、複数の馬を狙わず、買いたい馬を1頭に定めましょう。1頭に資金を投入することで併用買いの強みを最大限に発揮します。
単勝と複勝で別の馬を買う人もいますが、あまり効率的ではないと言えるでしょう。単勝を外して複勝は当たったとしても、単勝の金額をカバーできない可能性があります。別々の馬を買うのであれば、ワイドや馬連など他の馬券種にした方が儲けられる可能性があるかもしれません。
併用買いは、1頭の馬に狙いを定めることで効果を発揮します。1頭の馬が1着に入れば単勝複勝は同時に的中となり、1着は取れなくても複勝圏内であれば資金のカバーができる方法です。
併用買いは「トリガミ」のリスクを考える
併用買いで注意しておきたい点として、「トリガミ」のリスクを考えなければなりません。トリガミとは、当たっても配当金より購入額の方が多かった時のこと。つまり当てても損をした状態のことです。
単勝と複勝買いのトリガミリスクとして考えられるのは、単勝が外れて複勝が当たったけど複勝の配当金が安く、購入資金を取り戻せなかった時です。全額失うよりもいいかもしれませんが、長く続けると大きな損失となってしまいます。
単勝複勝の併用買いに限った話しではありませんが、馬券の購入前にオッズを確認することが必須です。その上で、単勝と複勝の資金比率を考慮することで、リスクを減らしつつ勝ちを狙うことができます。
単勝と複勝はいくらづつ買うのが理想?
併用買いの資金配分に関してはベテランの間でも長く議論されているポイントです。基本的な資金配分の形としては「単勝:複勝=1:2」の形が有名です。
上記の形だと単勝100円に対し、複勝は200円買うといった形ですね。単勝よりも複勝の方がオッズが安いので、複勝を多く買うことが基本的になります。複勝を2倍買うことで、保険として機能させつつ、トリガミのリスクを防ぎます。
しかし、有名な形ではありますが、こちらでは複勝のオッズが1.5倍以下ではやはりトリガミになるリスクがあります。そこで、多少金額のリスクはあがりますが、実戦では3:7の割合で買うことがおすすめです。
単勝300円に対し複勝は700円買うということですね。こちらの割合であればトリガミのリスクはほとんどなく、当たった時の利益も大きい買い方になります。ただし、全部外れた時の損失は少し大きいことに注意してください。
複勝は的中率は高い分配当は安い!単勝と複勝を上手に併用しよう
今回は、複勝の買い方について紹介しました。複勝は的中率が高い分配当金が安い馬券です。配当の安さからあまり注目を集めませんが、的中率の高さを利用しない手はありませんね。
予想のコツや当てやすさを高めるポイント、時には複勝転がしなども利用することによって競馬で安定した勝ちを狙うことができるでしょう。
ただし、どんな方法を使うにしても、鉄則として覚えておきたいことは「勝ち逃げ」です。どんな競馬上手でも当て続けることはできません。
低い確率を高めていくため、長期的に戦っていくために単勝と複勝の併用買いはかなり効果的な方法であると言えます。適切な場面で活用して、収支を向上させていきましょう。